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熊野町は、広島市から東へ20キロ、四方を山々で囲まれた細長い盆地の中にあります。人口約2万6千人のこの町で、筆司と呼ばれる人は約1,300人、およそ20人にひとりが筆職人という筆の町です。
路地を一歩入れば、原料の毛や筆の穂首、軸となる竹を乾かしている光景が目に入ってきます。「筆道具揃え」という材料を扱っていることを示す看板が、街角の薬屋に掲げられるほど、筆づくりが暮らしの中に溶け込んでいます。
海抜250メートル、夏は広島市内よりも気温が数度低く快適なこの町で、全国の筆の80%が生産されています。
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