京仏壇・京仏具 1. 京仏壇の世界 
2. 仏壇の中の本山 
3. 仏壇をつくる人々 
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2. 仏壇の中の本山

 祈りの空間である寺院の本堂を自分の家に、という信仰の夢をかなえた存在が仏壇です。そこには本山の世界が凝縮されています。


仏壇−宗派の違い

 仏壇の仕様はそれぞれの宗派によっていろいろ違いますが、俗に「お東さん」と呼ばれる真宗大谷派、「お西さん」と呼ばれる浄土真宗本願寺派、浄土宗を始めとする禅宗、真言宗、日蓮宗など八宗兼用の3つに大きくわかれます。

 宗派による最も大きい違いは本尊と脇侍(きょうじ)です。本尊は仏の彫像や絵像で、浄土宗、浄土真宗では阿弥陀如来、禅宗では釈迦如来、真言宗では大日如来、日蓮宗では曼陀羅(まんだら)・三宝尊・日蓮上人とそれぞれ異なっています。同様に本尊の左右に祀られる脇侍も異なります。本尊と対になる仏や菩薩、開祖などその宗派に関わりの深い人物、仏や菩薩の名を記した文字などが脇侍となります。仏壇と聞いて思い浮かぶのは位牌ですが、宗派によっては仏壇に位牌を祀らず、法名(ほうみょう)を書いた掛軸や過去帳を祀ります。

真宗大谷派
(東本願寺)
浄土真宗本願寺派
(西本願寺)
浄土宗
 
* * *
ご本尊
阿弥陀如来立像 阿弥陀如来立像 阿弥陀如来立像
右脇
阿弥陀如来の徳を讃える名号(みょうごう)−十字名号 浄土真宗の開祖、親鸞(しんらん)聖人絵像 浄土宗の基になる教えを説いた善導大師
左脇
邪念を絶つ働きをあらわす名号−九字名号 真宗を全国に広めた中興の祖、蓮如(れんにょ)上人絵像 浄土宗の開祖、法然上人
特徴
内陣の柱や外柱が黒漆塗で、宮殿が二重瓦屋根の様式になっています。宮殿の二重屋根は東本願寺の阿弥陀堂を、黒漆塗の柱は大師堂の柱を模倣したものです。 内陣の内部が総金箔で、金箔の上に金具で飾られた柱が全部で12本あります。
宮殿は檜皮(ひわだ)屋根の一重様式です。これらは西本願寺の阿弥陀堂と同じにな っています。
仏壇に関して特別な様式はなく、禅宗、真言宗、日蓮宗などとおおむね共通しています。


木目が美しい唐木仏壇
木目が美しい唐木仏壇
仏壇−素材の違い

 仏壇をその材質や製法から分けると、漆塗り金仏壇、唐木仏壇、箪笥型仏壇、その 他に分けられます。京仏壇のほとんどは漆塗り金仏壇です。唐木仏壇は、金箔などの きらびやかな装飾は控えめで、木目の美しさを生かしたものです。関東、東北、四国 地方でよく見られます。箪笥型仏壇は簡単な仏壇として考案されたもので、どの宗派 でも使うことができます。


五具足
五具足
仏具あっての仏壇

 仏壇の中に仏具を収めて、はじめて祀(まつ)りができるようになります。必要な仏具の種類や形状は各宗派によって細かく違っています。
 祀りの際、礼拝の対象となる仏像や掛軸、位牌、法名軸などの他に、最低限必要な仏具が、線香や抹香を焚くための"香炉"、花を飾るための"花立"、ローソクを供えるための"火立"です。これらは三具足(みつぐそく)と呼ばれています。普段は三具足でかまわないのですが、これが法事などの正式な場になると各宗派ともおおむね香炉ひとつ、花立一対、火立一対の五具足(ごぐそく)を用意します。

 また、各宗派ともに次のような一般仏具を使用します。数珠、常花(じょうか)と呼ばれる金塗りの蓮の花、菓子や果物を供えるための器である高杯(たかつき)、仏飯器、前卓の上を覆う打敷(うちしき)と呼ばれる布、読経のための経机(きょうづくえ)、線香差、音を鳴らして読経の開始と終了を知らせるリン、ローソク消し、マッチ消しなどが共通していますが、その様式は宗派によって決まりがあります。この他に各宗派ごとに必要な仏具があります。


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