文具・和紙
  ことば よみかた 説  明

命毛 いのちげ 筆の穂の最先端の中心にある毛のことで、弾力のあるごく細い毛を使います。

雁皮 がんぴ ジンチョウゲ科の落葉低木で、樹皮の繊維が和紙の原料にされます。さまざまな繊維の中でも、とくに優美で光沢があり、透明度もよいため、鳥の子紙には最適です。
叩解 こうかい ちりとりの終わった紙の材料を叩いてやわらかくし、漉くことのできる状態にする作業のこと。手打ち法とビーター処理法という二通りの方法があります。
こうぞ クワ科の落葉低木で、樹皮の繊維が和紙の原料になります。繊維は細長くて強く、やわらかくて光沢もあり、昔は木綿布(ゆふ)も織られました。
腰毛 こしげ 筆の穂の軸に近い部分にある毛で、腰の強い鹿毛が適しています。

白皮 しろかわ 和紙の原料となる植物の外皮の黒皮と、その下にある緑色のあま皮を取り除いたもの。これが和紙の原料になります。
靭皮繊維 じんぴせんい 植物の表皮のすぐ内側にあるやわらかい内皮。楮、 三椏などの靭皮繊維は和紙の原料となります。
漉桁 すきげた 紙を漉くとき、漉簀を敷いて紙料液をくみ取るための道具。良質なヒノキでつくられています。
漉簀 すきす 竹ひごを絹糸で編んだもので、漉桁(すきげた)の中に敷いて紙を漉くための道具のひとつ。
墨流し すみながし 松脂水の表面に墨や絵具を油と交互にたらして、そこにできた波紋に息を吹きかけて散らし、その上に紙をかぶせて模様を出す技法をいいます。

溜漉 ためすき 漉桁の上に汲みあげたエマルジョン状のパルプを、桁にはめこんだ簀の上にそのまま溜めて紙床に移し、一枚一枚の間に隔ての紗を入れて水切りをする紙漉法をいいます。
鳥子 とりのこ 雁皮(がんぴ)の繊維を原料とする和紙で、日本種の鶏卵に似た発色を示すところから、鳥子と呼ばれています。

流漉 ながしすき 簀を装置した漉器へ紙料液をすくいあげ、これを縦横にゆり動かし、多少の水を濾過させたのち、漉く紙の厚さに不必要な紙液を、手さきのカンで勢いよく漉器の先端から流し捨てます。
ネリ ねり 砕いたトロロアオイの根から採れる透明な粘液。和紙を作るとき、これを原料の入った水に混ぜて紙を漉くことによって、原料である植物の繊維をうまく絡ませることができます。和紙作りには欠かせない材料です。
喉毛 のどげ 筆の穂先に近い部分の毛で、墨の含みをよくするヤギ毛、シカ毛がつかわれます。

文房四宝 ぶんぼうしほう 書を学ぶものにとっての必需品である筆・墨・硯・紙をいいます。「文房」とは「文人の書斎」のことであり、そこで使用する諸具のことを文房具といいますが、そのなかでもこの4つの品はとくに大切なものとされました。

三椏 みつまた ジンチョウゲ科の落葉低木で、樹からとる靱革繊維が和紙の原料になります。強くて光沢のある繊維は、緊締、耐折度などが強く、紙原料に適します。