越前和紙

 和紙の原料になる植物は、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などが有名です。これらの植物の表皮のすぐ内側にある、靭皮(じんぴ)繊維と呼ばれる柔らかい内皮が和紙の原料になります。紙の使用用途、質感によって、原料となる植物が異なってきます。

■楮(こうぞ) クワ科
 比較的どのような土地柄でも育ちますが、主な産地は高知県、茨城県。繊維が太く長いため、強い紙が作れます。奉書紙、水墨画用紙、書道用紙などから、和紙人形、工芸品の紙にいたるまで幅広く使われます。



■三椏(みつまた) ジンチョウゲ科
 植えて3年ほどすると高さ2メ−トルほどに成長。それを原料にします。主な産地は四国、中国地方の山地。楮に比べ、繊維が短くやや強さをかきますが、表面が滑らかで光沢のある紙ができます。襖(ふすま)紙、印刷用紙などに用いられます。



■雁皮(がんぴ) ジンチョウゲ科
 わが国では古くから使われていました。栽培が難しいため山野に自生しているものを使います。細かい繊維で、薄くて強い光沢のある紙ができます。また虫害に強いので保存が必要な紙などに使われます。



■トロロアオイ アオイ科
 紙の原料ではなく、紙漉きに欠かせないネリ(粘液)として、トロロアオイの根が使われます。くだいた根を水につけておくと、ドロドロの透明の粘液がとれます。これを漉槽(すきそう)のなかの原料に混ぜ、よくかき回します。粘液を入れることで、原料が漉槽全体に浮遊し、漉簀(すきす)の上に汲んだ原料をうまくからませることができます。これにより薄くても強い紙が作れるわけです。時間がたつとこの粘性は自然になくなります。





目次歴史この人原料製作風景暮らし遊び文化和紙の里フリーウェア