 |

黄瀬戸茶わん |
土の素材がもつ暖かみと、それとはまったく異なる色や質感をもつ釉薬(ゆうやく)の出会いからうまれる美しさは、釉薬を施した陶器である「施釉陶器(せゆうとうき)」の大きな魅力です。赤津焼には大きく分けて7種類、細かく数えていくと30種類以上もの釉薬があり、それを巧みに使いこなすことで、千差万別の表情をもった作品を作り出しています。
釉薬だけでなく、成形や加工もバリエーションに富んでいます。ろくろを使ったなめらかな形、板状にした陶土を張り合わせた形、土の塊を指先で伸ばしながら作る形など、様々なスタイルがあります。そうして作られた形にそのまま釉薬をかけるだけでなく、へらで削ったり、たたいたり、レリーフ状に文様を彫ったりして、作者はイメージに描いた形を作り出します。 |
|

御深井彫絵花器 |
施釉陶器では、釉薬そのものの美しさに加えて、焼き上がるまでの過程で生じた、釉の溶け具合や、火加減による不測の変化も魅力となります。制作過程や制作後、作品上に自然に現れた効果的な変化は「景色(けしき)」と呼ばれます。「景色」は茶の湯用の陶器などでは特に愛され、鑑賞の対象にまでなっています。
赤津焼は、基本的には素焼きをせずに釉薬を施します。これは「なまがけ」という技法で、生地となる土と釉薬がよくなじまない状態で焼くため、釉薬が縮れて模様ができたり、玉のような釉だまりができます。この技法を使うと、ある程度意図的に「景色」を生じさせることができるのです。 |
|
 |
|
|
 |
|